ファッションモデル:花音(カノン)

Photo : Yoshikatsu Yasaki




1975年2月5日生まれ。
雑誌、CF、ショーなどすべてをこなすオールラウンド・モデル。近年ではSKI WEAR COLLECTION LADIES'「花音モデル」を発表するなどの活躍もある。
ホームページ⇒ http://kanon.mods.jp/



モデルになろうと思った時、まず最初にどんな行動を起こしましたか?

花音  うーん、難しいですね・・・。正直、私の場合、最初は特別なこと何もしませんでした。漠然とモデルになりたいなぁ、とは思ってはいたけど、実際雑誌の編集者の方にスカウトされた時は断って、名前だけ教えて、名刺を頂いてそれだけでしたから・・・。自分に自信がなかったのと、スカウト自体が信じられなかった、という理由もありました。

その後、今度はモデル事務所の方にスカウトされて、それで今回は挑戦してみようと思い所属しました。そこで出版社へ顔見せに連れて行ってもらったら、以前私に声をかけてくれた編集者の方がいて、それで即雑誌のレギュラーの仕事を頂ける事になったのです。急なモデルデビューだったので、ポージングやカメラ目線etc..とにかく分からない事だらけだったけど、周りのモデルたちが支えてくれたり、ロケバスの中で遠足気分が味わえたり、とにかくファッションが大好きだったから、すぐに仕事に馴染むことができました。モデルとしての自覚や自信も徐々についてきました。

でも、その雑誌のイメージが定着してきた頃、その殻から抜け出せない自分に、色々な戸惑いを感じるようになったのです。また一方で、事務所が芸能志向が強かったこともあり、ドラマ出演やタレントへの誘いも重なりました。一緒に専属モデルをやってきた仲間も、みんな女優さんになっていくし、私一人、その場に留まっている感じがしました。それで花音はもっとプロフェッショナルな『モデル』になりたい!、ショーに立ちたい!、本気でモデルの仕事をしていきたい!、と思うようになり、事務所を変える決心をしたのです。周囲は猛反対だったし、次の事務所を探してからでも・・・って言われたけど、それだときっとどこかに甘えが出ちゃうような気がして、事務所をすぐに辞めてしまいました。

当時は今みたいにネットですぐに情報が入手できるような頃ではなかったので、色々と雑誌を検索したり、知り合いのキャスティングの方にモデル事務所の電話番号を教えてもらったりして、必死でショー中心の事務所を探しました。誰かに紹介してもらおうという気にはなりませんでした。だって、その事務所がもし自分の雰囲気に合わなくて、結局、所属しなかったら、その人に迷惑をかけてしまうでしょう。とにかく自分でアポを取って事務所へ足を運びました。でも私にはしっかりとしたモデルの経験があったので、新しい事務所に所属するのに、それほど苦労はしなかったです。

実際は所属してからが大変だったんです。事務所には沢山ショーの仕事依頼がくるけれど自分には回ってこない。事務所内選考の段階で外されてしまう事も多かったし・・・。結局、以前と同じような仕事が続くばかりでした。事務所の社長さんには「本気でショーの仕事をやりたいのなら身長が低い分、それを補えるだけの力がなくてはダメ!」と言われ、人一倍ポージングやウォーキングの練習をしたのを覚えています。その時は自分にできることの全てを夢中でやったという感じでしたね。この時の経験が今の自分につながっていると思ってます。

花音からのアドバイス⇒「夢は待っていても掴めない。心に革命を起こして自分から行動を取る!」

オーディションの時、周りに同じようにスタイルが良いモデルさんがたくさんいますよね。そんな時に、気後れしないというか、たくさんのモデルの中でも特別輝くためにKANONさんが心がけていることは何ですか?(by ホシ)

花音  花音は絶対気後れはしません!(笑)オーディションは『自分が絶対受かる』と強く思って受けています!気後れしたらその時点でもうダメですからね。実際結果が分かってダメだった場合も、クライアントのニーズに自分が合わなかっただけ、と思ってます。楽観主義だし、オーディションにはとにかく強い信念と自信をもって臨んでいます。

自分のホームページのQ&Aにも書きましたが、オーディションの空気を読むことが大切ですね。クライアントが何を要求しているのかをその場で瞬時に察して、自分の中からそれに応えられる要素をいかに引き出してアピールすれば良いかを考えています。それには自分の中の引き出しを沢山作っておく事が大切です。自己紹介や自己アピールも毎回同じではなく、クライアントの要求に合わせて変えることも重要な点の一つ。日頃から五感etc.を鍛えて、自分の中の引き出しを沢山持つことも心がけています。

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